スマホの大画面化が進んだ現在、Rakuten Miniは飛び抜けてコンパクトな存在。大きくなることが当たり前の今、小さいスマホは時代と逆行した製品だと思います。Rakuten Miniには小さいことによる魅力と、そうでない部分を感じました。
小さいことが唯一の特徴
ホームアプリは楽天モバイル独自のものが採用されています。左側は楽天Infoseekによるニュースフィード、右側はウィジェット置き場です。Googleフィードじゃないのは楽天経済圏の大きさを印象付けます。
Rakuten Miniらしいカスタマイズはこれだけです。あとは普通に素のAndroidスマホといった感じ。ただ小さいだけのAndroidスマホ。
標準搭載のiWnn IMEが惜しい
プリインストールされている文字入力アプリはiWnnです。キーボードは大きめに表示されていてRakuten Miniでも打ちやすいように調整してあるようです。ただしレイアウトが微妙。ピンク色のマイクアイコンはタップしても何も起きません。
使いにくいなと思ってGoogle日本語入力をインストールしキーボードサイズを最大にしたところ、予測変換の表示が干渉するのかキーボードが頻繁に閉じ使い物にならなくなりました。今はサイズを標準に戻して小さい状態で使っています。
容量無制限の楽天モバイル自社回線エリアは使えない前提
私の住む地域では楽天モバイルの自社回線エリアは限りなく狭く、わざわざ車で移動してエリア内に行ってスピードテストを行ってきました。速度はまずまずですが狭すぎて不自由極まりないので基本的には5GB/月のパートナーエリア(au網)で使うことを前提とし、容量無制限はオマケだと思っておいた方が良さそうです。5GB/月しか使えないのでモバイルルーター的な運用もできません。ちなみにauエリアは普通に快適です。
とにかく小さいことに魅力を感じる方に向けた製品
Snapdragon 439/3GB/32GB構成で、スペック的には物足りなく感じる方が多いでしょう。動作はストレスがたまるほどではないものの、ある程度のんびりした印象があります。32GBのストレージ容量は今の時代、もうちょっとなんとかしてほしかったところ。microSDも利用できません。
定価2万円のスマホに防水とFeliCaを載せたすごさ
日本人が欲しがる機能、防水(IPX2 / IP5X)とFeliCaを搭載してオリジナルスマホを作ったのは驚きです。ただ、すでにiPhoneが防水・FeliCaに対応してしまっている現在、サブ機としての需要も微妙で発売するタイミングが惜しいなと思ってしまいます。
大画面化によるメリットが大きすぎる
時代は大画面化です。スマホは片手で保持できる限界サイズまで大きくなり、いよいよ折りたたむところまで来ました。大きいスマホはメリットがたくさんあります。
・大容量・高速通信を活かす、たくさんの情報を表示できる大画面・高精細ディスプレイ
・大容量バッテリーを搭載でき、消費電力の大きな高性能CPUを搭載可能
・カメラやスピーカー、センサーなど、広いスペースを活かして各メーカーがそれぞれ独自の個性を出せる
Rakuten Miniのバッテリー容量はたったの1250mAhです。今のハイエンドスマホならこの4倍は搭載されていてもおかしくありません。
そもそもハイスペック小型スマホは作れない
Rakuten Miniのサイズで現実的に使えるスマホを作る場合、ハイスペックなCPUなど搭載は不可能なわけで、それでいて戦略的な価格設定もあるわけで。3.6インチでSnapdragon 855/8GB/256GB構成だったらめちゃくちゃ魅力的で個性的に感じますが、電池は2時間しか持たなくて価格は8万円!ってなったら一部のマニアにしかウケないと思います。
3.6インチの意味とは
使っていて感じるのが3.6インチまで小さくする必要はあったのか?という点です。片手操作を行うにしても、もう少し大きくても使えるんじゃないかと思いました。小型スマホの代表はiPhone 5でしょうか。アスペクト比でほぼ16:9の4インチ。初代iPhone SEなど同じ筐体の製品も含めれば日本で一番使われた小型スマホだと思います。これをお手本にしても良かったのでは?(いっそのこと同じ形状にしてケース流用できたら面白いのに)。
Rakuten Mini、このサイズで作れなかったんですかね?それとも「世界最小」をとにかく謳いたかったのでしょうか。クレジットカードサイズを売りにしていますが、あんまりピンときません。
小ささに魅力を極振りしたスマホ
防水とFeliCaという日本人が必要とする機能を備えつつ、安くて個性的な話題性を持ったスマホを作る必要があるとなった際に導き出された答えが定価2万円で3.6インチの超小型機Rakuten Miniだったのかもしれません。
先日のスマホ販売ランキングではRakuten Miniが1位を獲得していました。楽天モバイル1年間の料金無料キャンペーンに加え、Rakuten Miniの1円セールによって今契約すれば、ほぼ無料で契約でき無料で解約できることが大きな要因だと思います。結局のところ投げ売りのような安さだけが話題になってしまったような気がします。
ほぼ無料な安さで不満は消し飛ぶ
機種代1円。au回線で5GB/月使えて無料、解約も無料!ってなら不満も文句もありません。契約手続きに落とし穴があっても仕方ないって思えるんですから安いは正義です。1円セールは6月17日まで。これならまあ契約するよねって感じです。
リンク:楽天モバイル
以下のまとめでRakuten Mini購入から契約、開通までを紹介しています。1円スマホをゲットするなら参考になるかと思いますのでぜひご覧ください。
2020年9月30日追記:コンパクトモデル「Rakuten Hand」発表
楽天モバイルの5G料金プラン発表に合わせて新製品も発表されました。「Rakuten Hand」は4Gスマホですが5.1インチのコンパクトなサイズとなっています。当記事で言及していた
『3.6インチまで小さくする必要はあったのか?』
『もう少し大きくても使えるんじゃないか』
のアンサーとなるような製品が登場です。
楽天モバイル契約までの記事まとめ
・【1日目:申し込み編】
・【2日目:ブラウザ申請編】
・【3日目:申請完了編】
・【4日目:到着待ち編】
・【5日目:開通編&ファーストインプレッション】
・Rakuten Mini レビュー←今ここ
・Rakuten Mini 純正TPUケース レビュー